祝辞
大手会社の庶務課長の早乙**介は、定年を間近に控えた万年課長。彼の家族は、妻・絹代、高校生の娘・房枝、母・みよ、それに演劇に夢中で勘当中の息子・宗八郎である。ある日、良介は専務から、息子の結婚式のスピーチを頼まれた。口下手な彼は悩みに悩む。絹代は訪ねてきた宗八郎から、自分たちの芝居のファンでOLの宇佐美恭子と結婚すると聞き、うろたえてしまった。宗八郎は「お父さんにはお母さんから話してくれ」と帰って行った。良介は本を買ってきたり、ビデオを見たりとスピーチの準備に頭をかかえている。それでもいい案の浮かばない彼は、アナウンサーだった友人・原田一郎を訪ねることにした。絹代は宗八郎のアパートに電話をかけ、彼が同棲していることを知る。そして、休日にアパートを訪れ、恭子に会って驚いた。恭子はしっかりした**のお嬢さんだったのである。絹代の心は緩んで来たが、問題は頑...