才女气质原名:才女気質,又名才女気質
**四条木屋町の表具商松江堂は、三十年の暖廉を誇っていた。主人の市松はずぼらで気が弱く、女房の登代は世渡り上手の女丈夫で、店のきりもりはいっさい彼女一人でやってきた。登代は大学を卒業した次男令吉の花嫁候補を、西陣の織常の娘久子に決めた。さっそく祇園のお茶屋翁屋の女将で、市松の母つねを訪ね、仲人を頼んだ。登代は自分の離れに住んでいるスミに出てもらって、そのあとに令吉夫婦を入れようとした。スミは市松が小僧時代に世話になった店のお内儀で、夫の死後、戦争にいった息子一夫の帰るのを待っていた。市松は登代の考えに真向から反対した。そんな時、一夫が中国からひょっこり戻って来た。一夫は市松の弟成次が区会議員に立候補するので、そこの事務所に傭われることになり、スミと二人で登代の妹辰江の家の二階に移った。登代の冷い仕打ちに、娘の宏子は心を痛めた。そして、秘かに一夫に恋心...